初めてのソウル3日間:無理なく回るエリア別モデルコース
王宮と旧市街、市場と南山、そして選べる3日目。移動を減らすエリア別のソウル3日間プランを、休館日や雨の日の組み替え、詰め込みすぎない工夫とともにまとめました。

ソウル旅行というと、週末の2泊3日や、有給を足した3泊4日を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ただ、初日は午後に着いて最終日は昼過ぎには空港へ、という日程なら、まるまる使えるのは実質2日前後。そこに王宮も市場もタワーも買い物も詰め込もうとすると、気づけば一日の大半を地下鉄の乗り換えに使っていた、ということになりがちです。
Haevaのソウルガイドでは「ソウルには最低4日」とお伝えしていて、その考えは今も変わりません。この記事は、それでも3日で回りたいという方のためのプランです。1日1エリアに絞って移動を歩きで済ませ、時間の決まったものは無理のない位置に置き、座って休む時間もあらかじめ入れてあります。1日目は王宮と旧市街、2日目は市場と清渓川と南山、3日目は好みに合わせて三つのエリアから一つを選ぶ構成です。2泊3日の方は、到着日と出発日をどう使うかに合わせて、1日目と2日目を中心に組み替えてみてください。
3日間の早見表
| 日 | エリア | 見どころ | 知っておきたいこと |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 景福宮・北村・仁寺洞 | 王宮、正門前の守門将交代儀式、韓屋の路地、伝統茶院と工芸品店 | 景福宮は火曜休み。北村路11ギルは17時〜翌10時、観光客の立ち入りが制限される |
| 2日目 | 広蔵市場・清渓川・明洞・南山 | 市場グルメ、清渓川の散歩、買い物、Nソウルタワーからの眺め | 市場の一般店舗は日曜休みだが屋台通りは毎日営業。雨の日は清渓川の遊歩道が通行制限されることも |
| 3日目(一つ選ぶ) | 弘大・延南洞/江南・COEX/漢江公園 | 線路跡の公園とカフェ/ピョルマダン図書館とモール/川辺の芝生 | 欲張って二つ回らない。弘大入口駅は空港鉄道の駅 |
その前に:到着日と移動のこと
午後の便で着く場合、その日は「1日目」に数えないほうが気持ちに余裕が出ます。仁川空港から市内へ移動し、ホテルにチェックインして夕食をとれば、それで十分な初日です。空港からの交通手段の比べ方、着いてからの最初の3時間の流れ、T-moneyカードの使い方と乗り換えの仕組みは、それぞれHaevaのガイドにまとめてあります。
このプランの立ち寄り先はどれも地下鉄の駅の近くで、同じ日の中の移動はほとんどが徒歩です。鍾路、市庁、明洞、弘大あたりに泊まれば、どの日も地下鉄は数回乗るだけで済みます。ソウルで時間を取られるのは電車そのものより、階段や乗り換え、目的の出口までの地下通路だということは覚えておいて損はありません。
1日目:王宮と旧市街
スタートは景福宮です。1395年に建てられた、朝鮮王朝で最初にして最大の王宮で、新しい都の正宮でした。地下鉄3号線の景福宮駅5番出口、5号線の光化門駅2番出口のどちらからも歩いてすぐです。できれば9時の開門に合わせて行きましょう。敷地はとても広く、正殿の勤政殿と池に浮かぶ慶会楼だけを回るつもりでも、思った以上に時間がかかります。
出かける前に必ず曜日を確認してください。王宮は休みの曜日がそれぞれ違います。宮陵遺跡本部によると、景福宮と宗廟は火曜日、昌徳宮・徳寿宮・昌慶宮は月曜日が休みです。休みの日が祝日や振替休日と重なった場合は開いていて、その次の平日が休みになります。1日目が火曜日にあたったら、景福宮の代わりに北村のすぐそばにある昌徳宮を入れれば、残りの流れはそのまま使えます。
景福宮の観覧時間は季節で変わり、11月〜2月は9時〜17時、3月〜5月と9月・10月は18時まで、6月〜8月は18時30分までで、入場はいずれも閉門の1時間前までです。韓服を着ていれば入場は無料で、公式のQ&Aでは外国人もこの対象だと明記されています。ただし条件は「上下そろった韓服」。打ち合わせの襟のチョゴリ(上衣)に、チマ(スカート)かパジ(ズボン)を合わせる必要があり、ジーンズにチョゴリだけ、韓服のズボンにTシャツといった組み合わせは対象外です。景福宮駅の周りにレンタル店が多いのはこのためです。

毎日10時と14時(火曜日を除く)には、正門の光化門前で守門将交代儀式が行われます。歴史の考証をもとに1996年に再現されたもので、当時の装束に身を包み、伝統の武器や旗を手にした守門将が、伝統楽器の音に合わせて交代します。広場から無料で見られるので、早めに着く理由としては十分です。大雨や大雪の日は中止になることがあるとVisit Seoulは案内しています。
王宮を出たら、東へ歩いて北村へ。景福宮・昌徳宮・宗廟の間に広がる韓屋の住宅地です。ここは今も人が暮らす場所で、ソウル市は2024年11月1日から、いちばん写真を撮る人が多い北村路11ギル一帯について、17時から翌朝10時まで観光客の立ち入りを制限しています。2025年3月からは違反に過料も科されています。つまり北村は「昼の立ち寄り先」。景福宮のあとにそのまま向かい、路地では声を落とし、家の門口で長く写真を撮らないようにしましょう。
午後の締めくくりは、南へ少し歩いた仁寺洞です。大通りには骨董品店、ギャラリー、伝統文具や工芸品の店、伝統茶院、食堂が並び、日曜日は車両通行止めになって大道芸やバスキングでにぎわうとVisit Seoulは紹介しています。伝統的な工芸品やお土産を探すなら、ソウルでも指折りの場所です。帰りは3号線の安国駅か、1・3・5号線の鍾路3街駅が最寄りです。

2日目:市場と清渓川、そして南山
朝は広蔵市場から。20世紀初めに開かれた歴史ある在来市場で、1号線鍾路5街駅8番出口のすぐそばにあります。お腹を空かせて昼前に行きましょう。目当てはピンデトック(緑豆のチヂミ)、麻薬キンパ、ユッケあたり。上の階には韓服や古着の店もあります。曜日には注意が必要で、Visit Seoulによると市場の一般店舗と古着通りは日曜休み、一方で屋台の並ぶ食べ物通りは毎日、夜まで営業しています。
市場からは清渓川に沿って西へ歩きます。ソウル中心部を流れるこの川は、朝鮮戦争のあと高架道路に覆われていましたが、2003年に高架道路を撤去して川がよみがえりました。遊歩道は道路より一段低いところにあって24時間開いており、いくつもの橋をくぐりながら、川の始まりである清渓広場まで続きます。平らで木陰もあり、疲れたらいつでも石段に腰かけられる、ソウルでいちばん気楽な散歩道かもしれません。ただし雨の日は安全のため通行が制限されることがあるので、その日は地上の道を歩いてください。
清渓川の西の端から南へ少し歩けば明洞です。ファッションの店、韓国コスメの店、屋台がぎっしり集まったソウルきっての繁華街で、営業時間は店によってまちまちです。見て回るだけなら1〜2時間で十分なので、遅めの昼食やカフェ休憩を兼ねて寄り、体力は夕方のために残しておきましょう。
南山は夕方に回します。Nソウルタワーは街の真ん中にある南山の頂上に立ち、展望台からはソウルを360度見渡せます。Visit Seoulによると祝日も含めて年中無休です。南山ケーブルカーを使うか、4号線・3号線の忠武路駅2番出口から南山循環バス01番に乗り、タワー前で降ります。日没の少し前に上がって、街に明かりが灯るまで待てば、昼と夜の両方の景色が一度に楽しめます。

3日目:エリアを一つだけ選ぶ
3日目になると、ほとんどの人は疲れが出てきます。いちばんの過ごし方は、自分に合うエリアを一つだけ選んで、一日をそこに使うことです。雰囲気の違う三つを紹介します。
カフェと若者の街を歩くなら、弘大・延南洞。2号線、京義・中央線、空港鉄道が乗り入れる弘大入口駅の3番出口から少し歩くと、京義線森の道の延南洞区間が始まります。旧鉄道の線路跡につくられた全長6.3kmの公園で、地元では「ヨントラルパーク」と呼ばれ、天気のいい日は芝生にマットを広げる若者でにぎわいます。周りの路地には小さなカフェや食堂がたくさんあります。空港鉄道の駅なので、その日の夜の便で帰る方にもいちばん組みやすい選択肢です。
モールとK-POP、雨の日の保険にもなるのが江南・COEX。COEXモールの中央にあるピョルマダン図書館(Starfield Library)は誰でも自由に座って本や雑誌を読める開かれた空間で、毎日10時30分〜22時、無料で利用できます。最寄りは2号線三成駅5番出口、9号線奉恩寺駅7番出口。COEX周辺はHaevaのK-POPファンガイドで、同じ地区にある奉恩寺はテンプルステイの記事で詳しく紹介しています。
のんびり外で過ごしたいなら漢江公園へ。汝矣島漢江公園は5号線汝矣ナル駅3番出口からすぐで、24時間開いていて入場は無料です。自転車を借りることもでき、芝生にはピクニックの人が集まり、春は桜、秋はソウル世界花火祭りの会場になります。Haevaのソウルガイドでも触れているとおり、川辺の公園にチキンを出前してもらうのは、いかにもソウルらしい夜の過ごし方です。天気が良くて、足が疲れている日にぴったりです。

無理のないペース配分
- 1日1エリア。エリア間の移動は、旅程表で見るより時間がかかります。
- 朝は早めに、昼食後はペースを落とす。王宮や市場は午前中のほうが落ち着いています。午後の中ごろはカフェや伝統茶院、ホテルでのひと休みに。
- 時間の決まった予定は1日一つまで。1日目は守門将交代儀式、2日目は南山の夕景。
- 少なくとも一晩は予定を空けておく。ホテルの近くでゆっくりとる夕食が、いちばん記憶に残ったりします。
疲れたときにどこで休むか。1日目は仁寺洞の伝統茶院、2日目は清渓川沿いの石段や市場の屋台、3日目はピョルマダン図書館や漢江の芝生が、どれも気軽に腰を下ろせる場所です。足が限界になってから探すのではなく、毎日一つはこうした休憩を予定に入れておくのがコツです。
雨の日の組み替え
- 1日目:景福宮の敷地内には国立古宮博物館と国立民俗博物館があるので、エリアを離れずに雨をしのげます。坂の多い北村は晴れ間に回しましょう。
- 2日目:雨で通行が制限されることもある清渓川の散歩はやめて、市場から明洞へは地下鉄で。雲が低い夜は南山の眺めが期待できないので、空を見てから上がるかどうか決めましょう。
- 3日目:迷わずCOEXへ。ピョルマダン図書館もモールも屋内です。
- 守門将交代儀式は大雨や大雪で中止になることがあります。荒れた天気の日は、朝の予定をこれに合わせないほうが安心です。
3日間に入れないほうがいいもの
ソウル3日間は、魅力的なものをいくつか諦めることでもあります。短い旅程を崩しがちなのは、たとえば次のようなものです。
- 日帰り旅行。DMZ、水原の華城、南怡島は、どれもほぼ一日がかりです。3日しかないと、ソウルで過ごせる時間の3分の1がなくなります。
- 王宮をすべて回ること。一つをじっくり見るほうが、三つを駆け足で回るより満足度は高く、休みの曜日も違うので計画も難しくなります。
- 昌徳宮の後苑(秘苑)。入場時刻と定員が決まった制限観覧です。日本語の解説の回もあり、公式サイトでは水・金・日曜の13時30分と案内されていますが、3日間の旅程に組み込むのは簡単ではありません。
- 弘大と江南を同じ日に回ること。街の反対側どうしなので、最終日が移動だけで終わってしまいます。
- 早朝や夕食後の北村。北村路11ギルの立ち入り制限は17時から翌朝10時までです。
このうちいくつも外せないものがあるなら、それこそが4日目を足すいちばんの理由です。どうしても日数を増やせないときは、見逃したらいちばん後悔しそうなものを一つだけ選び、上のプランから何かを外して入れ替えてください。
旅程づくりをまかせたい方へ
実際の便の時刻やホテルの場所、王宮の休館日まで考えながら日程を組むのは、思った以上に手間がかかります。その部分を省きたい方には、Haevaがご旅行の日程に合わせて、回る順番や移動、時間配分まで一日ずつ組んだプランをお作りします。ソウル中心の旅ならシティフォーカスのプランが合いやすく、ほかの日数のプランはプラン一覧のページでご覧いただけます。
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