韓国旅行の持ち物リスト:季節別の服装と忘れがちなもの
韓国旅行には何を持っていけばいい?季節ごとの服装から、220Vの変換プラグ、脱ぎやすい靴、マスク、常備薬、現金、ホテルのアメニティ事情まで、韓国在住の目線でまとめた持ち物リストです。

韓国旅行の荷造りは、思っているよりずっと気楽です。街のあちこちにコンビニがあり、歯ブラシや充電ケーブルを忘れても、着いたその日のうちに買い足せます。ただし、1月の冷たい風に耐えるコート、一日中歩いても痛くならない履き慣れた靴、それに持病の薬とその書類だけは、現地の角の店では手に入りません。
この記事では、韓国で暮らす私たちが毎年この国の天気に合わせて荷物を詰めている目線から、季節ごとの服装と、旅行者がつまずきやすい持ち物をまとめました。電圧とプラグ、思った以上に脱ぐ機会の多い靴、PM2.5の多い日のマスク、薬、お金、そしてホテルのアメニティ事情です。ルールや数字はすべて韓国の公式情報で確認したもので、出典は記事の最後にまとめています。最後には印刷やスクリーンショットに使えるチェックリストも付けました。
まずはこれだけ:季節別の早見表
| 季節 | 服装 | 忘れずに |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 朝晩の冷え込みに薄手のジャケットやトレンチコート。重ね着が基本で、5月は半袖も | PM2.5や黄砂の日用のマスク、折りたたみ傘、サングラス |
| 夏(6〜8月) | 通気性がよく乾きやすい服。冷房対策の薄い長袖を1枚 | 傘かレインコート、日焼け止め、水筒 |
| 秋(9〜11月) | 薄手の重ね着とジャケット。10月下旬からは夜用に暖かい上着 | 紅葉の山に行くなら滑りにくい靴 |
| 冬(12〜2月) | 厚手のコート、帽子、手袋、マフラー。室内で脱げるインナー | 滑りにくい靴、リップクリームとハンドクリーム |
| 通年 | 脱ぎ履きしやすい歩きやすい靴、見られても平気な靴下 | 丸ピン2本用の変換プラグ(220V)、常備薬と書類、少しの現金 |
時間がなければ、この表だけ覚えておけば大丈夫です。以下では一つひとつの理由を説明していくので、ご自分の日程や予定に合わせて調整してください。梅雨(チャンマ)や台風、旧正月・秋夕(チュソク)の連休を含めた月ごとの天気は、「韓国旅行のベストシーズン」の記事で詳しく紹介しています。
春(3〜5月):重ね着と、ポケットにマスクを
韓国の春は、思ったより遅れてやってきます。韓国気象庁の1991〜2020年の平年値では、ソウルの平均気温は3月が6.1℃、4月が12.6℃、5月が18.2℃。3月はまだ冬の名残りが強い時期です。韓国観光公社(VisitKorea)も、3月は朝晩に気温が下がるので薄手のジャケットかトレンチコートを、5月は上着と半袖の両方を持っていくよう勧めています。
答えはやはり重ね着です。Tシャツに薄手のニットやシャツ、それに昼間は腕にかけておけるジャケットがあれば、朝の王宮散歩から午後の漢江沿いまでたいてい対応できます。3月下旬〜4月上旬の桜の時期に合わせて行く方は、夜桜見物の冷え込みにも備えておきましょう。
春は黄砂の季節でもあります。ソウルでは1991〜2020年の平均で春に年7日ほど黄砂が観測されており、その多くが4月です。春の大半は晴れた日ですが、マスクを何枚かかばんに入れておくと安心です。詳しくは後ほど説明します。
夏(6〜8月):雨具と、乾きやすい服
韓国の夏は暑く、湿度が高く、しばらくの間はかなり雨が多くなります。ソウルを含む中部地方の梅雨(チャンマ)は平年で6月25日ごろから7月26日ごろまで。7月はソウルでいちばん雨の多い月で、平年の降水量は414.4mmです。いちばん暑いのは8月で、平均気温26.1℃、日中の最高気温は平均で30℃前後になります。韓国観光公社の夏のアドバイスは、通気性のよい服、日焼け止め、そして傘かレインコート。シンプルですが的確です。
暮らしている側から付け加えるなら、まず乾きやすい服を選ぶこと。湿気が多く、急などしゃ降りもあるので、ホテルの椅子に干しておいても一晩では乾かないことがよくあります。キャンバス地のスニーカーより、濡れても平気なサンダルや靴のほうが役に立ちます。折りたたみ傘はホテルに置かず、毎日持ち歩くかばんに。強い雨ほど前触れなく降ってきます。そして薄手の長袖を1枚。外の暑さのあとに乗る地下鉄やカフェ、高速バスの冷房は、日本の感覚以上に涼しく感じることがあります。
夏の終わりは台風シーズンです。気象庁の平年値では、韓国に影響する台風は年に約3.4個で、そのほとんどが7〜9月に集中しています。多くは1日ほど風雨が強まる程度で通り過ぎますが、この時期に旅行するなら、済州島や離島、山に行く日は日程に余裕を持たせておくのが賢明です。
秋(9〜11月):いちばん荷造りが楽な季節
秋は韓国の人がいちばん好きな季節で、荷造りもいちばん簡単です。ソウルの平均気温は9月が21.6℃とまだ暖かく、10月は15.0℃で空気が澄み、11月には7.5℃まで下がります。韓国観光公社は、秋は一日の中での寒暖差が大きいので、薄手の重ね着か、ジャケットやコートを持っていくよう勧めています。ソウルの初霜は平年で10月28日。10月下旬から11月に行く方は、夜用に暖かい上着を一枚足しておきましょう。

秋にしっかりした靴を持っていきたい最大の理由は紅葉です。韓国の山は9月下旬から色づき始め、江原道の雪岳山(ソラクサン)の紅葉のピークは平年で10月17日。ソウル近郊の山でも、急で岩がちな本格的な登山道や、写真のような長い階段が続きます。ハイキングを予定しているなら、滑りにくい靴、山頂用の風を通さない上着、水筒を。山の上は、ふもとの街よりずっと寒く、風も強くなります。
冬(12〜2月):風に負けない服装を

韓国の冬は寒いものの、晴れの日が多いのが特徴です。ソウルでいちばん寒い1月の平均気温は-1.9℃、1日の最低気温の平均は-5.5℃。とても乾燥していて、12〜2月の3か月間の降水量は年間のわずか5%ほどです。韓国観光公社も、冬は常に厚手の上着が必要だとはっきり書いており、ダウンジャケット、手袋、マフラー、それに雪道でも滑りにくい靴を勧めています。
コツは、地元の人と同じように「脱げる重ね着」をすることです。外では風がこたえるので、セーターをもう一枚足すより、帽子と手袋のほうが効果があります。一方で、韓国の建物は暖房がしっかり効いていて、家やゲストハウスにはオンドル(床暖房)のところも多いので、薄手の保温インナーにニット、前を開けられるコートという組み合わせなら、屋外でも室内でも快適です。乾燥で唇や手が荒れやすいので、リップクリームとハンドクリームは冬のかばんの必需品です。
雪はあまり期待しすぎないでください。ソウルの初雪は平年で11月20日ごろですが、写真のような大雪はむしろうれしい例外です。確実に雪景色を見たいなら、スキー場が集まる江原道の山あいへ。その場合は、ソウル用とは別に雪山向けの装備を考えておきましょう。
電圧とプラグ:変換プラグひとつ、そして充電器の表示を確認
いちばん忘れやすく、いちばん大事なのがこれです。韓国観光公社によると、韓国の標準電圧は220V、60Hzで、コンセントは丸い穴が2つ空いた形です。日本の平たい2本ピンのプラグはそのままでは差し込めません。旅行用のマルチアダプターがない場合はホテルのフロントで借りることができ、空港や小売店、主要な免税店、さらにはコンビニでも販売されています。
プラグの形は変換プラグで解決できますが、本当に気をつけたいのは電圧です。スマートフォンやタブレット、ノートパソコンの充電器の多くは「100-240V」と入力電圧の幅が書かれていて、これなら変換プラグだけで使えます。一方、日本国内専用の100Vのドライヤーやヘアアイロン、古い小型家電は、変換プラグだけで220Vのコンセントにつなぐと故障や事故のもとになります。荷造りの前に一つずつ表示を確認し、100V専用のものは変圧器を用意するか、思い切って置いていきましょう。USBポート付きの変換プラグがひとつあれば、家族のスマホも一晩でまとめて充電できます。
靴:よく歩けて、さっと脱げるものを
韓国は歩く国です。地下鉄の乗り換えでは長い通路と階段が続き、王宮の中庭は広くて砂利敷きのところも多く、北村(プクチョン)のような街は急な坂道ばかり。そしてソウルのすぐ外には本格的な登山道があります。たいていの旅行者は、普段よりずっと多く歩くことになります。靴は必ず履き慣れたものを。初日におろしたての靴は靴擦れのもとです。
もうひとつ知っておきたいのが、靴を脱ぐ場面の多さです。ソウル市の公式観光サイトVisit Seoulのマナーガイドには、住宅、寺院、ゲストハウスに入るときは入口で靴を脱ぐ、と書かれています。座敷席のある飲食店、テンプルステイ、チムジルバン(韓国式サウナ)も同じです。日本の方にはおなじみの習慣ですが、旅先では「一日に何度も脱ぎ履きする」ことになるので、編み上げのブーツなどは思った以上に面倒になります。
韓国旅行にぴったりなのは、一日中歩いても疲れにくく、座らなくても脱ぎ履きできる靴です。ゴム紐タイプのスニーカーやローファー、ひもを緩めればすっと脱げる靴などが便利です。お寺の床や食堂の座布団の上で過ごす時間もあるので、穴のあいていない、見られても気にならない靴下を。夏はサンダルも重宝しますが、素足では少しくだけすぎる場面に備えて、靴下を一足かばんに入れておくと安心です。
PM2.5の多い日のマスク
韓国では、毎朝天気と一緒に大気の状態を確認するのが習慣になっています。大気の状態は4段階で表示され、それぞれの言葉の意味は「韓国の微細粉塵(PM2.5)」のガイドで説明しています。韓国環境公団が運営する大気情報サービス「エアコリア」は、濃度が高い日には屋外で過ごす時間を減らし、外出するときは食品医薬品安全処が認証した保健用マスク(KF80、KF94、KF99)を着けるよう呼びかけています。肺の病気がある人は、使う前に医師に相談するよう勧めています。
スーツケースいっぱいのマスクは必要ありません。数枚をジッパー付きの袋に入れておけば、たいていの旅行には十分です。現地で買う場合は、パッケージの「KF」表示を目印にしてください。いちばん必要になりやすいのは春ですが、それ以外の季節に空気の悪い日がないわけではないので、季節を問わず1〜2枚持ち歩いておくと安心です。
薬:常備薬は持参し、出発前に確認を
普段飲んでいる薬は、旅行日数分に数日の予備を加えて、元の箱やパッケージのまま、処方箋のコピーや医師の説明書と一緒に持っていくのがおすすめです。これは韓国のルールというより、旅の基本的な備えです。国によって薬の商品名は違うので、ラベルの付いた箱のほうが、ピルケースにばらばらに入った錠剤よりも税関や薬局での説明がずっと早く済みます。頭痛薬や胃腸薬、絆創膏など、日本でいつも使っているものを小さなポーチにまとめておくと、初日の夜に薬局を探し回らずに済みます。
公式に押さえておきたい点は2つです。まず、韓国関税庁は、乱用のおそれのある医薬品を入国時に申告が必要な品目に挙げており、韓国観光公社の持ち込み制限品目のリストにも同じ項目があります。次に、麻薬や向精神薬の成分を含む薬を自分の治療のために持ち込む場合は、事前に韓国の食品医薬品安全処の承認を受ける必要があります。この制度は2009年10月23日から施行されていて、国籍に関係なく適用され、2024年12月27日からはオンラインでも申請できるようになりました。自分の薬が該当するかわからない場合は、出発の何週間も前に医師や薬剤師に相談してください。空港で気づいても間に合いません。
現金とカード
現金はたくさん持っていく必要はありません。韓国観光公社のショッピングガイドによると、韓国のほとんどの店ではVisa、Mastercard、JCB、American Express、銀聯などの国際クレジットカードが金額に関係なく使えます。同じページには、伝統市場や露店など一部のお店は現金のみの場合があるので、少額の現金を持っておくように、とも書かれています。市場や屋台、交通カードのチャージに使う小額紙幣が少しあれば十分です。ブランドの違うカードを2枚持っていくと、片方が使えなかったときに困りません。両替やATM、交通カードについては「韓国のお金:現金・カード・交通カード」の記事で詳しく説明しています。
アメニティ:部屋にないかもしれないもの
日本のホテルの感覚で行くと、ここは少し驚くかもしれません。韓国では「資源の節約と再活用促進に関する法律」により、2024年3月29日から、客室が50室以上の宿泊施設は歯ブラシなどの使い捨て用品を無料で提供できなくなりました。ホテルが販売することはできますが、「部屋に置いてあるもの」とは考えないほうが安心です。小さなゲストハウスや韓屋(ハノク)ステイは宿ごとに対応がまちまちです。
いちばん簡単なのは、歯ブラシ、歯みがき粉、カミソリ、それにこだわりのあるシャンプーやスキンケアを小さなポーチにまとめて持っていくことです。日焼け止めやシートマスクなどは韓国で簡単に手に入るので、帰りに韓国コスメを詰めるために、スーツケースに空きを作っておく方も少なくありません。
着いてから気軽に買えるもの
「もしものため」の荷物を詰め込みすぎる必要はありません。韓国観光公社は、多くのコンビニや飲食店、ATMが一年中24時間営業していて、深夜でも食べ物や飲み物を買ったり、現金を引き出したり、交通カードをチャージしたりできると紹介しています。T-moneyなどの交通カードは全国のコンビニで購入・チャージでき、変換プラグもコンビニで売られています。韓国観光公社によると、大手コンビニチェーンではSIMカードも扱っていますが、在庫は店舗によって異なります。
つまり機内持ち込みの荷物には、薬、充電器と変換プラグ、着替え一日分、パスポートなどの書類だけあれば十分です。預けた荷物が遅れたり、何かを忘れたりしても、「24시(24時間)」の看板のコンビニまで少し歩けば、たいてい解決します。コンビニの使い方は「韓国のコンビニ完全ガイド」で、到着直後の流れは「韓国に着いて最初の数時間」のガイドで紹介しています。初日に必要なことを一冊にまとめて持っておきたい方には、PDFガイド『Korea, The Basics』もあります。
印刷して使える持ち物チェックリスト
- パスポート(写真やコピーをスマホにも保存)
- 季節に合わせた服を、重ね着できる組み合わせで(上の表を参照)
- 履き慣れた歩きやすい靴
- さっと脱ぎ履きできる靴やサンダルと、穴のあいていない靴下
- 丸ピン2本用の変換プラグ。充電器の「100-240V」表示を確認
- 折りたたみ傘(6〜9月は必須)
- KF80やKF94のマスク数枚(特に春)
- 常備薬を元のパッケージで、処方箋のコピーと一緒に。規制成分を含む薬は事前に食品医薬品安全処の承認を
- いつも使っている薬や絆創膏などの小さな救急セット
- 歯ブラシ、歯みがき粉、カミソリ(大きなホテルでは無料提供がなくなりました)
- ブランドの違うカード2枚と、小額紙幣の現金を少し
- 日焼け止めとサングラス(春・夏)
- 帽子、手袋、マフラー、リップクリーム、ハンドクリーム(冬)
- 山に行くなら滑りにくい靴と風を通さない上着
- 水筒
- 韓国で買ったものを入れるためのスーツケースの空き
本当に必要なのはこれだけです。歩きやすい靴、季節に合った重ね着、そして変換プラグさえあれば、韓国はほかのことにはとても寛容な国です。荷物は軽めにして、現地で見つけたもののための余白を残し、着いた日の夜は忘れ物の買い出しではなく、街歩きに使ってください。
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