はじめての釜山:KTXでの行き方と6つのエリア、2〜3日のモデルプラン

初めての釜山旅行に。ソウルからKTXでの行き方、街の全体像、海雲台・広安里・甘川文化村など6エリアの回り方と、2〜3日のモデルプランをまとめました。

発行:Haeva Korea · 2026年10月22日

夜の広安里。青くライトアップされた広安大橋が海の上に延び、背後に高層ビルが並ぶ
夜の広安里。青くライトアップされた広安大橋が海の上に延び、背後に高層ビルが並ぶ写真: lumoplank / CC0, via Wikimedia Commons

ソウルの次にどこへ行くか。初めての韓国旅行でそう考えたとき、多くの人が選ぶのが釜山です。VisitKoreaは釜山を「韓国第二の都市」と紹介していますが、街の雰囲気はソウルとまったく違います。長く入り組んだ海岸線と山の斜面に沿って広がる港町で、片側には砂浜、反対側には漁港、そのあいだの坂には家々がびっしりと並んでいます。

この地形こそ、初めての人がつまずくポイントでもあります。写真でよく見る、夜にライトアップされた白い吊り橋、斜面を埋めるカラフルな家、波の上の岩場に建つお寺。これらは一つの中心にまとまっているわけではなく、海岸に沿って点在していて、場所によっては移動に1時間ほどかかります。着く前に街の形を頭に入れておくだけで、旅の疲れ方がまるで変わります。この記事では、ソウルからの行き方、街の全体像、初めての人が行きたい6つのエリア、そして2〜3日のモデルプランをまとめました。時間や交通の情報は、2026年10月時点で釜山広域市と市の公式観光サイトVisit Busanが案内している内容です。

福岡や対馬から船で釜山に入る方もいるでしょう。市の案内によると、釜山港国際旅客ターミナルからは対馬、大阪、下関、福岡へのフェリーや高速船が出ています。ここでは、ソウルから鉄道で来る場合を中心に説明します。

ソウルからの行き方:KTXで釜山駅へ

いちばん簡単なのは鉄道です。VisitKoreaによると、ソウルと釜山を結ぶ京釜線は全長447.1キロで、韓国でもっとも利用者の多い路線です。高速列車KTXはソウル駅から(一部は龍山駅から)出ています。もう一つの高速鉄道SRTは、ソウル南東部の水西(スソ)駅から釜山へ向かうので、江南あたりに泊まっているなら便利です。どちらに乗っても、終点は釜山の玄関口である釜山駅です。

注意したいのは、列車によって所要時間がかなり違うことです。停車駅の多い列車は時間がかかるので、予約のときは出発時刻だけでなく所要時間も比べてください。理由は釜山の地域ページで詳しく書いています。予約の手順は韓国のほかの路線と同じで、KTXガイドにまとめました。釜山市の案内によると、KORAILのオンライン予約は日本語にも対応していて、外国人向けの問い合わせ窓口は1599-7777です。週末や連休は早く埋まるので、日程が重なる場合は早めの予約がおすすめです。

列車を降りたら、もう地下鉄の駅の上にいます。釜山駅は地下鉄1号線の駅で、この1号線が旧市街と街の西側をつないでいます。

釜山の街の形

釜山は「海岸の三つの区間」として考えるとわかりやすくなります。まず旧市街。釜山駅と南浦洞(ナンポドン)のあたりです。港町・釜山が育った場所で、チャガルチ市場、影島(ヨンド)へ渡る影島大橋、龍頭山(ヨンドゥサン)公園へ上がっていく繁華街があります。その南と西には、坂の多い古い町並みが続きます。沙下区の甘川文化村、そして南端に太宗台がある影島です。

東側は砂浜の区間です。手前に水営区の広安里(クァンアンリ)、その先に海雲台(ヘウンデ)、さらに海岸を北へ進んだ機張郡に海東龍宮寺があります。東西のあいだにあるのが釜山鎮区の西面(ソミョン)で、Visit Busanはここを釜山最大の繁華街としています。旅行者にとって大事なのは、地下鉄1号線と2号線が交わる乗り換え駅だという点です。おおまかに言えば、旧市街と西側は1号線、東の海は2号線、乗り換えは西面。これだけ覚えておけば迷いません。

移動のしかた:基本は地下鉄

釜山の地下鉄は1〜4号線の4路線で、路線ごとに色分けされています。市の案内では、車内放送は日本語や英語を含む複数の言語で流れ、乗り換え駅では案内の前に鳥のさえずりが鳴ります。日本の駅の発車メロディーに慣れていると、ちょっと面白く感じるかもしれません。このほか、KORAILの近郊電車である東海線が、センタム、BEXCO、新海雲台、松亭、オシリアを通って東海岸を北上しています。オシリア駅は海東龍宮寺へ行くときに使う駅です。

この記事の6エリアのうち、甘川、太宗台、海東龍宮寺の三つは、地下鉄で近くまで行き、最後はバスに乗り継ぎます。市内バスの乗り方は、市の案内によるとシンプルです。乗るときに交通カードか現金で払い、降りたいときは壁のボタンを押して、後ろのドアから降ります。交通カードは地下鉄とバスの両方で使え、現金だと運賃が高いうえに乗り換え割引も受けられないので、初日にカードを用意しておくと楽です。カードの仕組みは移動ガイドにまとめています。

タクシーも多く、早朝や荷物が多いときに頼りになります。行き先がうまく伝わらないときは、市が案内している観光通訳ダイヤル1330が使えます。乗り降り自由の釜山シティツアーバスもあり、Visit Busanによると、釜山駅発のレッドラインは広安里に、海雲台を回るブルーラインは海東龍宮寺に停まります。

6つのエリアの早見表

エリアどんな場所か行き方おすすめの時間帯
海雲台(ヘウンデ)と冬柏島釜山でいちばん有名な砂浜。背後に高層ビル、西の端に松林の海岸遊歩道2号線 海雲台駅 3番か5番出口から徒歩約5分遊歩道は朝。海水浴シーズンは6月下旬〜9月中旬
広安里(クァンアンリ)広安大橋を正面に見る弓なりの浜とカフェ2号線 広安駅 5番出口から徒歩約13分日没後。土曜の夜はドローンショー
甘川文化村斜面に積み重なるカラフルな家と壁画。住民が暮らす路地1号線 土城駅 6番出口から村のバス(沙下1-1、西区2、西区2-2)で甘井小学校前日中。案内時間は9:00〜18:00(11〜2月は17:00まで)
チャガルチ市場と南浦洞港に面した大きな海産物市場と、背後の繁華街1号線 チャガルチ駅10番出口か南浦駅2番出口から徒歩約6分市場は早朝が活気あり。第1・3・5火曜は休み
海東龍宮寺海辺の岩場に建つ仏教寺院2号線 海雲台駅7番出口からバス181・100・海雲台9番、または東海線オシリア駅1番出口からバス139番早い時間に。4:30から、最終入場18:50
太宗台(テジョンデ)影島の南端。断崖、森の遊歩道、灯台1号線 釜山駅7番出口からバス17・88・101番で太宗台日中。園内を走るダヌビ列車は月曜運休
6エリアの早見表。時間・出口は2026年10月時点で釜山市とVisit Busanが案内しているもの。出かける前に確認を。出典: 釜山広域市、Visit Busan(釜山観光公社)

海雲台と冬柏島

釜山と聞いて多くの人が思い浮かべるのが海雲台です。釜山市のページでも「韓国でもっとも人気があり、よく知られた海水浴場」と紹介されています。Visit Busanによると、砂浜の長さは1.5キロ。シーズンごとに1,000万人以上が訪れます。2026年の海水浴期間は6月26日から9月15日まで、監視員がつく時間は9時から18時でした。期間外も砂浜には自由に入れて、ずっと静かになるので、春や秋に海沿いを長く歩くのもおすすめです。

砂浜だけで帰らないでください。浜の西の端にある冬柏島(トンベクソム)は、もとは離れた島で、いまは陸とつながっています。松林のなかを一周する冬柏海岸遊歩道は、片側にずっと外海が広がるやさしい散歩道で、浜の人混みから逃げるのにちょうどいい場所です。地下鉄は2号線の海雲台駅。市の案内では3番か5番出口から歩いて5分ほどです。

冬柏島の岩場の入り江に松の木が覆いかぶさり、右手に木の遊歩道、奥に外海が広がる
冬柏海岸遊歩道の松林と木道。海雲台海水浴場の西の端、静かな一角です。写真: Mobius6 / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

広安里と広安大橋の夜景

広安里は市の中心にいちばん近い海水浴場で、弓なりの砂浜に沿ってカフェやレストランが並び、どの店も同じ景色を向いています。広安大橋です。市によると、この橋は長さ7,420メートル。上下二層の道路橋で、広安里側と海雲台側のセンタムシティを結んでいます。昼は背景の一部ですが、夜はこの橋を見るために来る価値があります。Visit Busanによれば、照明の色は見ているあいだにも移り変わります。近くの民楽(ミルラク)水辺公園は、腰を下ろして眺めるのにぴったりの静かな場所です。

土曜日にはおまけもあります。市は広安里海水浴場で、一年を通して毎週土曜日に無料のドローンライトショーを開いています。長さは約12分で、10月から2月は19時と21時、3月から9月は20時と22時の2回です。雨や強風、台風で中止になることがあり、変更は前日か当日に知らされます。行き方は2号線の広安駅で、Visit Busanによると5番出口から歩いて13分ほどです。

甘川文化村

釜山の絵はがきでおなじみの、パステルカラーの家が斜面を埋める風景が甘川文化村です。ただ、その成り立ちは色ほど明るくはありません。Visit Busanによると、朝鮮戦争のときに避難してきた人たちがここに住みつき、急な斜面を切り開いて暮らしを立てました。2009年に学生や芸術家、住民が村の芸術プロジェクトとして路地を飾りはじめ、そこから壁画やアート作品、小さな工房が増えていきました。村の案内所でスタンプマップを買うと、迷路のような路地をたどる順路になります。

夕暮れの甘川文化村で、青や緑、ピンク、黄色に塗られた小さな家々が急な斜面を埋めている
夕暮れの甘川。すべて人の住まいなので、路地では声を落として。写真: Basile Morin / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

いちばん覚えておきたいのは、どの家にも人が暮らしているということです。公式に案内されているマナーは短く、住宅地なので静かにして清潔に保つこと、ドローンを飛ばさないこと。案内されている時間は3月から10月が9時から18時、11月から2月が9時から17時です。行き方は1号線の土城(トソン)駅6番出口から、村のバス(沙下1-1、西区2、西区2-2)に乗って甘井(カムジョン)小学校で降り、そこから歩いて5分ほどです。

チャガルチ市場と旧市街

チャガルチは港に面した中区にある、釜山を代表する魚市場です。Visit Busanによると、名前は昔この浜を覆っていた大きな小石(チャガル)に由来し、朝鮮戦争のあと避難民がこの一帯に集まり、魚を売る露店が増えて大きな市場になりました。いまは二つの顔があります。色とりどりのパラソルの下に、たらいのタコや山盛りの海産物が並ぶ屋外の露店と、水槽がずらりと並ぶ近代的な屋内市場です。屋内では魚を選んで、刺身や焼き魚、辛い鍋にして食べられます。

チャガルチ市場の屋内の長い通路。氷の上に魚が並び、黄色いエプロンの売り手が立っている
チャガルチ市場の屋内。番号のついた売り場が長く続きます。写真: Bernard Gagnon / CC0, via Wikimedia Commons

市場の時間は5時から22時(店によって異なる)で、第1・第3・第5火曜日が休みです。いちばん活気があるのは早朝なので、見るなら早めに。1号線のチャガルチ駅10番出口か南浦駅2番出口から歩いて6分ほどです。南浦洞の繁華街はすぐ背後にあり、丘の上の龍頭山公園、そして影島大橋もあります。市によると、この橋は毎週土曜日の14時に15分間だけ跳ね上がります。

海東龍宮寺

韓国のお寺の多くは山の奥にありますが、海東龍宮寺は機張の海岸、波のすぐ上の岩場に建っています。それこそがこのお寺の人気の理由です。Visit Busanは、寺の名前が僧侶チョンアムの見た夢から来ていると紹介しています。参道には十二支の動物の像が並び、門をくぐって松林のなかの108段の階段を進むと、目の前にお寺と海が一気に開けます。

反りのある瓦屋根の海東龍宮寺の堂が海辺の岩場に建ち、石造りのアーチ橋でつながっている
機張の岩場に建つ海東龍宮寺。街の東の端にあります。写真: Mobius6 / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

拝観は毎日4時30分から19時20分まで(最終入場18時50分)、拝観料はかかりません。昼前後がいちばん混むので、早起きする価値があるのはここです。Visit Busanは海沿いの遊歩道にある日の出の岩を見どころに挙げています。現役のお寺なので、マナーも押さえておきましょう。声を落とす、お堂は正面の扉(僧侶用)ではなく横の扉から出入りする、脱いだ靴をそろえる。日本のお寺に慣れていれば自然にできることばかりです。行き方は2号線の海雲台駅7番出口からバス181・100・海雲台9番、または東海線のオシリア駅1番出口からバス139番です。

太宗台

影島の南端にある太宗台は、釜山が「街」でなくなる場所です。深い森が海の断崖まで続き、岩は長い年月、波に削られてきました。Visit Busanによると、名前は新羅の太宗武烈王に由来し、王がこの景色を愛してここで弓の稽古をしたと伝えられています。多くの人は園内の道路を一周する小さな列車「ダヌビ」を使って展望台へ行きますが、遊歩道もよく整備されているので、歩きやすい靴なら歩いて回るのも気持ちがいいです。

太宗台の荒々しい灰色の断崖が青い海に落ち込み、奥に森の岬と沖の船が見える
影島の南端、太宗台の断崖。写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

展望台の下には影島灯台があり、Visit Busanによると、その灯りは1906年から一度も消えたことがありません。晴れた日には五六島(オリュクト)や対馬まで見渡せます。日本の方なら、海の向こうに対馬が見えるのは少し不思議な感覚かもしれません。公園への入場は無料で、ダヌビは別料金、月曜日は運休です。行き方は1号線の釜山駅7番出口から、バス17・88・101番で「太宗台」下車です。

2〜3日のモデルプラン

コツは、エリアを街の「側」ごとにまとめて、1日を1本の路線に沿って動くことです。KTXで到着する場合の3日間の例を挙げます。

2日しかない場合は、1日目はそのまま、2日目に朝の海東龍宮寺、昼の海雲台、夕方の広安里を回り、太宗台は次の楽しみにとっておきましょう。宿は、釜山駅か南浦洞の近くなら早い列車や西側の観光に便利で、海雲台か広安里なら夜も海のそばで過ごせます。途中で一度宿を移すのもいい方法です。日程を決める前に、三つだけ確認を。ダヌビは月曜運休、チャガルチ市場は火曜に休みの日があり、ドローンショーは土曜日だけです。

出発前に

6つの見どころより深く知りたい方には、旧市街・東の海・西側の三つに分けて街を読み、最後に行き方と回り方でしめくくる「釜山、街の案内」PDFがあります。

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